《MUMEI》 「他のヤツに言われても、キスさせる?」 「それは…」 させない…と思う。 想像もつかないから。 「なら! おっオレのこと、好きってことじゃないのか?」 「…幼馴染としては」 「えっ!?」 明るくて、表情がクルクルと良く動くのを見るのは好きだ。 大型のワンコに似ているから…。 俺、犬好きだし。今読んでいる雑誌も、犬の特集だし。 ああ、今見ているこのページの犬、コイツにそっくりだ。 「〜〜〜っ! じゃあキスは良いんだよな!」 「だから大声出すなって!」 今度は頭にゲンコツを落とした。 ゴンッ! 「あだっ!」 「ったく…」 相変わらずバカだ。 でもまあバカなところも、キライじゃない。 う〜ん…。俺はコイツを人間としてよりも、ワンコとして見ているか考えているのかもしれない。 だから一緒にいて、キライじゃないのかも…。 「くぅ…。だってオレは好きだもん。恋人になりたいんだ」 「…何を言い出すんだ、お前は」 バカだとは思っていたが…ここまでとは。 前へ |次へ |
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