《MUMEI》 「はっ…!」 わたしは慌てて手を離し、池から遠ざかった。 何だ今のイメージ…? イメージの中に出てきた医者や看護婦達には見覚えがあった。 しかし誰もが笑顔だった。 なのに今のイメージでは、恐ろしいほどの無表情。 何…何なんだ? 満月…。 確かわたしが最初に見たのも、満月だった気がする。 そして1人の青年が、何かを言っていた。 その言葉は…ダメだ。思い出せない。 今日はもう部屋に戻ろう。 そして、夜が来たらまた来よう。 前へ |次へ |
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