|
《MUMEI》 ｢守ってくぞぉｯ!!｣ ｢おぅｯ!!!!!｣ ｢ピｯ!!｣ 北農ボール。 ｢1本行くぞｯ!!｣ センターからパスが出る。 海南ディフェンスの前に苦戦する北農だが、 今の彼らには攻め手がない。 それまでの勢いが嘘のように失速する。 前半終盤から崩れ始めた海南ディフェンスだったが、 全員の動きが見違える程良くなっていた。 ロングの通用しない今、 隙の見当たらない海南ディフェンス攻略の鍵は個人技による突破であるが、 思うように動けない北農には困難を極めた。 … 海南ベンチ。 ｢皆動きが随分良くなりましたね。｣ ベンチに座る選手が監督に話し掛けた。 ｢単純な奴らだからな。 ディフェンスより攻撃が好き。 だから早く攻めたくてウズウズしてんだろ。 これまでのフラストレーションもあるしな。 結局。 ディフェンスで大事なのは気持ちなんだよ。｣ ｢なるほど…｣ … 攻め手のない北農にできるのは、 ボールをカットされないよう慎重にパスを回すことだけだった。 時折45が突破を試みるも、 ディフェンスはそれを許さない。 結局、 ｢ピーｯ!!｣ オーバータイムにより攻撃の機会を失う。 ｢行くぞｯ!!｣ 前へ |次へ |
|
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |