《MUMEI》

僕はただぼーっとその人の顔を見た。



?「気分は?」



『…別に……なんともない』



?「ふーん。で?名前は?」



『名前……分からない…』



?「分からない?」




不思議そうに聞いてきた。



『うん……僕…何も覚えてないんだ……』




でも、不思議とどうでもいいって思いがあった




『僕……どうしてここに?』




?「お前、俺等の家の前にずぶ濡れで倒れてたんだよ。とりあえず救急車呼ぶのもめんどうだったから家に入れた。つーか、この家に医者居るし」




『そう……。ありがとう』



?「…お前本当に記憶ねぇの?」




そう良いながら僕の目の前に来た。




この人…「黒」だ……




僕は咄嗟にそう思った。




全身が黒と言うのもあった。



でも、それ以上に…身にまとってるオーラが黒かった。



でも、何故だか…



『うん…。全然記憶がないんだ…』



全く怖くなかった。

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