《MUMEI》

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お母さんはわたしの慌てぶりに驚き、どうしたの!?と、キッチンから追いかけてくる。


「なぁに?そんな格好でどこ行くの?もうすぐご飯になるのに」


不思議顔のお母さんを振り返り、わたしはサンダルをはきながら、早口で答えた。


「友達!!そこまで来てるんだって!!」


「こんな時間に??また今度にしなさいよ」


「ワケはあとで話すから!!ゴメン、マジで急いでるのッ!!」


ちょっと行ってくる!と叫ぶように言って、お母さんが呼び止めるのも聞かず、大急ぎで玄関を飛び出した。





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