《MUMEI》

「さて…」



赤高ベンチ。



「ビデオは見て来たんだよね?」



「はい!!」



「2・3年は全員見ました!!」
(沖は寝てたけど…)



「そっか…
じゃあ戦略的な物は立てて来たわけ?」



クロはユキヒロと椎名を見てそう言った。


作戦を立てるとしたら経験の長いこの2人であることをわかっていたからだ。



「一応っすけど。」



ユキヒロがそう言う。



「…話してみて。」



クロはベンチに座り話を聞く。


一瞬顔を見合わせるユキヒロと椎名。


そしてユキヒロが話し始める。



「じゃあまずディフェンスを。」



「うん。」



「基本的に怖いのは上の3人(両45、センター)です。」



「何で?」



「全員シュート力が高い。
昨日の試合でもこの3人を中心に攻めてました。」



「なるほど。」



「特に怖いのは右45ですね。
シュート力が1番ありますし、突破力も高いす。」



「うんうん。


で?


どうすんの?」



「とりあえずは好きに打たせてやろうかと…


もちろん外からですけどね。


右45の突破は俺と椎名で死守します。」



「村木はそれでいいの?」



ボソッ…



「…俺は別に。」



「ふ〜ん。
ポストサイドは?」



「両サイドのスピードはウチに分がありますね。」



「当然。」 ※関谷。
「余裕。」 ※日高。



「それは僕も思ってた。」



「えぇ。」



「ポストは?」



「位置取りが上手いす。


上3人との連携もありますし、


チェック厳しくした方が良さそうです。」



「…よく調べて来たね。」



クロは感心している様子だった。



「んじゃ、
次はオフェンスに関しておしえてちょ〜だい。」



「はい。」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫