《MUMEI》

しばらく、ベットに横になってたけど

眠くないし

身体も、痛いんだけど

頭が痒くてしかたなかった
喉も渇いたし


リビングに行き、冷蔵庫を開けた

アリサ 「起きてたの?」

姉さんが部屋から出て来た
隆司 「寝過ぎたのかな?」
「寝れないよ」

アリサ 「お茶、入れようか ?」

隆司 「冷たいのが飲みたい んだ」

………

ソファーに腰を下ろし

ポカリを飲んだ

隆司 「姉さんは、大丈夫な の?」

アリサ 「うん…もう、大丈 夫よ…」

「いつまでも、ふさぎ込ん でいられないからね…」

隆司 「…」

アリサ 「隆司が戦ってるん だから、私も、戦わなく っちゃね」

隆司 「…痩せたね…」

アリサ 「ダイエット、いら ないわね」

隆司 「姉さん、食欲は?」

アリサ 「私は大丈夫よ」

「もう、吹っ切れたから」

隆司 「…うん」

アリサ 「隆司、進学は?」

隆司 「止めた、今年は何も 考えてない」

アリサ 「そう…」
「私も、休学したしね」

隆司 「進路は、解決させて から、考 えるよ」

アリサ 「…そうね…」

隆司 「何処に、引っ越すの ?」

アリサ 「…考え中…」

隆司 「…」

………

アリサ 「…噂って、凄いわ よね…」

「大学の友人たちにも、知 られてたわ」

「隆司も、学校、辛かった でしょ?」

隆司 「俺より、姉さんだよ …」

アリサ 「私は、平気よ、」
「隆司が心配」

隆司 「俺は、男だから、何 も困ら…」

言いかけて、言葉を止めた
アリサ 「…そんなに、気を 使わなくて、いいわよ」

隆司 「…」

アリサ 「…」

隆司 「…とにかく、どうす るか、決めなくっちゃね」
アリサ 「うん…」

隆司 「姉さんが前向きにな って、良かったよ」

「何でも言って」

「俺、何でもするからさ」

アリサ 「…うん」

隆司 「やっぱ、俺、風呂入 るよ」

気まずさが嫌で、
その場を、離れたかったから、
バスルームに行ったんだ

アリサ 「ダメよ!」
「熱上がっちゃうし、傷口 濡らしちゃダメだって、 先生が…」

隆司 「じゃぁ、洗面所で、 頭、洗うよ」

アリサ 「隆司…」

………

洗面所で、髪を洗ったんだけど

顔のガーゼはびしょびしょで

アリサ 「もう!、だから言 ったじゃない!」

隆司 「だって…」

アリサ 「座って!」

姉さんが、ガーゼを替えてくれた

アリサ 「隆司の顔に、傷が 残ったら、責任感じちゃ うよ…」

隆司 「俺が勝手にした事だ し、姉さんは…」

アリサ 「動かないで!」

隆司 「…はい…」

アリサ 「…うん、これで、 大丈夫かな」

隆司 「ありがと、姉さん」
アリサ 「隆司、顔、赤いわ よ、熱が上がったんじゃ ないの?」

姉さんが、俺のオデコを触った

アリサ 「熱、あるわね、横 になってなさい」

隆司 「身体、拭いてからね 、さっぱり、したいんだ」
アリサ 「隆司…」

………

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