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《MUMEI》 １分は長い〜歩視点〜 麗羅ﾁｬﾝと海に、にこやかに手を振り終わった俺に前の席の泉が話しかけてくる。 「歩〜、クラブ行こ！」 おうっと俺は元気に返事をしながら、鞄を持つ。 そんな俺を見て泉はクスクス笑う。 「歩、楽しそうだね」 泉の言葉を聞き、俺は泉に笑顔を向ける。 今日の俺はルンルンMAXさ！ 「今日も部活頑張るぞ〜」 終わったら麗羅ﾁｬﾝの手作りお菓子が待っているのだから！ 俺の気合いを入れる声を聞き、泉はまた肩を震わせた。 「歩見てると、泉も元気出てくる！ 泉もマネージャー頑張る！」 っと泉は可愛らしい笑顔を浮かべる。 部室棟に着き、男子は１階、女子は２階に部室があるので、じゃあまた後でっと短い挨拶を交わしそれぞれの部室に向かう。 部室へ行くと素早く着替えを済ませ、体育館に向かう。 キャプテンの集合の声が体育館に響き、部活が始まった。 ふぅ〜あっちぃ！ 部活を終え、部活仲間とガヤガヤと部室へ向かう。 マッハで着替えた俺は、お疲れ様ですっと先輩達に挨拶をし、部活仲間にも挨拶をして部室を後にする。 今日は修羅場に遭うこともなく俺は、平和に家まで帰ることができた。 家に帰るや否や台所へ向かう。 母親のお帰りっという言葉も耳に入らないくらい俺はウキウキして、麗羅ﾁｬﾝに貰った包みからお菓子を取り出し皿にのせる。 そして、それを電子レンジに入れる。 どの位温めればいんだ？っと疑問に思ったが、取り敢えず１分ぐらいかなっと思い、１分温める。 生まれて初めてこんなに１分が長いと感じた。 まだかな、まだかな〜？ まだかな、まだかな〜？ はやる気持ちを押さえられず、１分経つ前に電子レンジから麗羅ﾁｬﾝに貰ったお菓子を取りだす。 テーブルに着き、フォークを右手に持ちいただきますをする。 俺、チョコレートのお菓子大好きなんだよね♪ 麗羅ﾁｬﾝ分かってる！さすが麗羅ﾁｬﾝ！ まぁ麗羅ﾁｬﾝがくれたものなら、何だって 俺の大好物になるんだけどね！ じゃあ早速っとチョコレートケーキにフォークを入れようとした瞬間―― 前へ |次へ |
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