《MUMEI》

ザワ…


「厳しいか…?」


観客席の恭介。


ザワ…


「いや…
微妙だけども俺でも今のは警告出してたな。」


答えるヤマト。


ザワ…


「ん゙〜...
荒い試合になって来たな…」


ザワ…


「若干審判も厳しい気するけどな。
こんな短時間に警告が2回だ。」


ザワ…




























赤高ベンチ。



「今のはどっちもバカだな。」



クロが呟く。



「どっちも?」



「椎名もユキヒロもってこと。」



























7メートルラインに選手が立つ。


右45大下だ。


日高と関谷がルーズボールに備え、


上3人(椎名、ユキヒロ、峰田)はリスタートに備え中央ラインに。



「ポストの位置確認してから前出ろ。」



ユキヒロがイライラした様子で椎名に言う。



「すいません…」



凹む椎名。



「お前もむちゃな止め方しただろ。」



峰田がきつめにユキヒロに言った。



「ケンカすんな〜。」



ベンチからクロが言う。



「すませ〜ん。」



謝る3人。



「ピッ!!」



審判の笛が鳴る。


大下はワンフェイクを入れ、



シュッ!!



シュートを打つ。



バシッ!!



「な…ナイスキーッ!!!!!!」



沸き上がるベンチ。


そして観客。



「キャーッ!!!!!」



1番盛り上がっていたのは佑香である。



「出せッ!!」



赤高。


ルーズボールを日高が拾い、


ランパス。


ディフェンスは2枚少ない。



(マズい…!!)



バスッ!!



峰田のシュートが決まる。



「ナイッシューッ!!!!!!」



6対3。

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