《MUMEI》 試合は進む。 その後は両チーム共にロングを狙う展開となり、 スコアは少しずつ動く。 差は縮まりも広がりもせず、 天秤のような状態が続く。 … 赤高ベンチ。 「…千秋。」 「はい?」 「もうちょっとしたら出番かな。」 「は…はいッ!!」 「これから作戦伝えるから、 上手くやってきて。」 「はいッ!!」 試合が行われている中で、 クロは千秋に作戦を伝えていた。 その隣にいた安本には、 しっかりとその作戦が聞こえていた。 「できるよね?」 「はいッ!!」 「そんな…」 「ビーッ!!」 安本が何かを言い掛けたが、 その言葉はオフィシャルのブザーに遮られた。 「早いな。」 クロが呟く。 市立工業のタイムアウトだ。 この時スコアは8対5。 時間は9分30秒を過ぎていた。 両チームの選手たちがベンチへと戻る。 前へ |次へ |
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