《MUMEI》
天然クーのお手柄
キセノンが帰宅した後、ネオンもご機嫌で、帰宅準備を始めた。


「あ、そうだ。ネオン」


それを見ていたクーは、ある事を思い出し、ネオンに声をかけた。


「なぁに、クーちゃん」

「これ」

「…っ、これ! どこについてたの!?」


それは、最新型の盗聴機と超小型カメラだった。


しかし


それが何であるか知っていたのはネオンだけで


「ワインボトルについてた。邪魔だからすぐに取ったけど。一応ネオンに確認してから、アルゴンに捨ててもらおうと思って」


アルゴン、ゴミの分別厳しいし


そんな事を考えているクーは、これが何であるか全く気付いていなかった。


しっかり、スイッチ切ってあるのに…


ネオンは苦笑するしかなかった。


「これ、何?」

「クーちゃんには必要無い、ただのゴミよ。私が捨てておくわ」


にっこり微笑んで、ネオンは帰宅した。


…ふざけたマネしやがって


ネオンはグリーン博士を完全に敵だと認識した。


グシャリ


ネオンの手の中にあった盗聴機と監視カメラは、粉々になっていた。

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