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《MUMEI》 市立工業の作戦は、 ディフェンスの意識が大下に向いていることを付き、 別のポジションから攻めるという物であった。 実際、 赤高は大下を警戒しており、 その大下を押さえる為に千秋が投入された。 しかし、 千秋投入により赤高ディフェンス陣は他のポジションの選手たちへのマークに集中することができた。 互いの作戦の意図は微妙にずれていたが、 結果的に赤高のディフェンスが有効となっていた。 (よっぽどあいつのディフェンスを信用してるってわけか…) ｢ピｯ!!｣ 審判の笛が鳴る。 すっ… 9メートルラインからパスを出すポスト。 ダｯ!! シュｯ!! ボールはエースに渡り、 エースはすぐにシュートを打つ。 バシｯ!! ｢ナイスキーｯ!!!!!!｣ これを村木が止める。 が、 ボールは後ろにそれた為、 両サイド(日高･関谷)が走るも速攻は出ない。 ｢村木さんボール!!｣ 6メートルラインの外でパスを待つ椎名。 ｢…｣ ボールを渡す村木。 ｢決めて来ますね。｣ くいくい。 村木は自軍のベンチを指した。 ｢ん？｣ ベンチを見る椎名。 (来い。) ベンチではクロが手招きしていた。 (交代か…？) ｢ユキヒロさんボールお願いします。｣ 椎名はユキヒロにボールを渡す。 ｢おぅ。｣ 椎名は走ってベンチへ。 前へ |次へ |
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