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《MUMEI》 渡り廊下ランデヴーはぁ…… 深い溜め息。 入学式で校長先生が長ったらしい話をしていた様だが 全く以て頭に入ってこない。 「ランプの精…ランプの精って何なんだよ…」 はっと気づく。 危ない、こんなこと言ってるの聞かれたら僕が電波扱いされるよ! 校外で日向クンばりのタイガータックル…もといシリカルなんたらを食らい 圭祐の頭の中で彼女…ラズの言葉がぐるぐる回っていた。 『一人前のランプの精になるまで手伝ってね♪』 「一人前のランプの精ってなんなんだよ…」 学校が終わるのを待って貰うよう説得は出来たものの 不安で胃が痛くなりそうだった。 1年A組 席につく。 新しい環境。 新しい仲間。 しかしまだ頭の中はこんがらがったままだ。 「ランプの…精…」 「お前さ、顔色悪いけど大丈夫?」 「!!!」 突如かかる声に心臓が止まりそうになる。 つーか今日何回心臓止まりかけてんだよ! 「あ、えっと…」 言葉に詰まっていると声の主はニパッと笑って言った。 「あ、俺章吾。」 「松下章吾ね、よろしくぅ♪」 長身痩躯のその男は短髪をかきあげたとても爽やかな男だった。 「あ、二川圭祐…よろしく。」 若干ぎこちない返事をしてしまう。 章吾が再びニパッと笑って言う。 「何かランプランプ言ってるから変なヤツか面白いヤツかなって」 聞こえてたのぉぉぉ!? あぁ…もお死にたい… あ、既に今日一回死んでるんだっけ☆タッハー☆ 口から魂のようなものが出掛かっているのを感じた。 「おい、だ、大丈夫か…?」 苦笑しつつ章吾が問い掛ける。 するとそこに担任らしき女性が入ってきた。 「あ、やべ、またあとで」 章吾が後ろの席へ戻る。 どうやって誤魔化そう… てかなんで入学初日からこんなトラウマだらけになるんだよっ 「はい、それじゃ今日はここまで」 簡単な挨拶が終わりそそくさと帰路へつく。 辺りを見渡すが誰もいない。 「何が一人前のランプの精だっ!」 家に向かって走り出す。 即座に家に入り扉を閉める! イェス! 冗談じゃないよ全く… 靴を脱ぎ廊下を歩き出す。 ぼふっ ん、今足に何かあたっt「何をするこの無礼者!!」 「!?」 いよいよ心臓が口から飛び出しそうだった。 ふと見ると足元に人間の頭程の大きさの黒いウサギ…のような生物が立ち上がり怒りを露わにしている。 「な、な、ななななな」 「なんだお前はぁぁ!?」 ウサギのような生物は指をビシッと突きつけて言った。 「お前とはなんじゃこの無礼者がっ!!」 「しゃ、喋ってる…」 そんな圭祐の驚愕も意に介さずウサギ(?)は続けた。 「私はラズ様のお目付役を命じられた由緒正しき高等悪魔、メル・メラニエール・モンブラン!」 「貴様ごときが足蹴にしていい存在ではない!」 頭のギアが崩壊して煙が出るのを感じた。 父さんそろそろラビリンス攻略したかなぁ… んはぁ!いやいやいや、気を確かに持て圭祐! 悪魔? お目付役? てかあの子の!? 「モンちゃーん、圭祐帰ってきたー?」 よく通る声が聞こえる。 階段をとてとてと降りてくる足音。 「ラズ様…モンちゃんはやめてくだされ…」 黒いウサギ(?)は顔を真っ赤にしてそう言った。 そして長い金色の髪が見え… 目が合う。 「あ、圭祐おかえりー♪」 にっこり笑って言った。 「何でうちに居るんだよおぉぉぉぉ!!」 この日一番の絶叫がこだました。 前へ |次へ |
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