《MUMEI》

姉さんが少し、落ち着きを取り戻して来た

アリサ 「…ごめん…」
「もう、大丈夫だから…」

隆司 「うん…」

姉さんが、腕の中から居なくなった

アリサ 「…嘘つきだ…私……」

隆司 「?」

アリサ 「…やんなっちゃう な…」

隆司 「…姉さん?…」

アリサ 「ねぇ、隆司」
「…私ね…」

「現実から、逃げたくて… 隆司とセックスしたんだ …」

隆司 「……」

アリサ 「…楽になれる気が したのかな?…」

姉さんの言う、意味がわからなかった

アリサ 「…けど…」

「隆司と、シテ…」

「……」

言葉を止めた姉さん

隆司 「…後悔してるんだ? 」

アリサ 「後悔じゃないょ… 」

「…自分に、驚いただけ… 、」

姉さんが、俺を見た

アリサ 「私ね…」
「男の人の……初めて舐め たの…」

「乱暴されたとき」
「口に、入れられたけど… …」

「自分の意思でシタのは… …隆司が初めて…」

隆司 「…」

アリサ 「…たぶん、今まで 、気取ってたんだ」

「私…」

「見栄え良い男選んで」

「楽しい遊び知ってる男、 選んで…」

「けど……」

「だからかな…」

「汚く感じて、フェラなん かしたくないって思って た…」

「アイツもそう…」

「他の女と寝てるの、知っ てたしね…」

「……飽きたら、捨てるつ もりだったし…」

「…そんな事ばっか、繰り 返してたからかなぁ?」

「…こんな目に、あったの も…」

隆司 「…」

何か言おうとしたんだけど、何も

言葉が思いつかなかった

……俺、恋愛経験無いしなぁ…

告った事すら無いんだもん…

何も、言えないよなぁ…

アリサ 「…過ぎた事…」

「犯されただけ…」

「それだけなら…良かった のに…」

「泣いて……」

「いつかは……忘れる事… …」

「出来る、かなっ…て…」

隆司 「…写真…なんとかし なくちゃね…」

アリサ 「……いいよ…」
「そんなの…」

隆司 「だって、姉さんの居 場所が…」

アリサ 「無いわよ…」
「今の私には…」

「噂を聞いた友達たちも、 ざまーみろ…みたいなか んじだったしね…」

「…きっと、ホントの友人 を…作れなかったんだ…」
隆司 「……」

共感する、自分が居た

アリサ 「……」

姉さんがソファーに、座った

アリサ 「死のうかと思った …」

隆司 「姉さん!」

アリサ 「大丈夫よ」

「そんな勇気も無かったか ら…」

隆司 「姉さんしか、家族居 ないんだからね…俺…」

アリサ 「…うん…」
「…その、二人っきりの家 族なのに…」

「セックス、しちゃったね …」

隆司 「……」

重たい言葉だった

………

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