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《MUMEI》 アリサ ｢そんな、心配そう な顔、しないでよ｣ 隆司 ｢…姉さん…何か、変 わった…｣ アリサ ｢…そうね…｣ ｢あんな事があったら…｣ ｢変わるわよ｣ 隆司 ｢…｣ そうかも知れない けど、… アリサ ｢隆司｣ ｢もうひとつ｣ ｢……話すね｣ 隆司 ｢うん…｣ アリサ ｢私が、前に進む為 には、逃げれない現実だ から…｣ 隆司 ｢…｣ アリサ ｢…生理が、来ない の｣ 隆司 ｢えっ？！…｣ アリサ ｢乱暴されたとき、 危ない日だったしね｣ 隆司 ｢…｣ アリサ ｢…誰の子かも、わ からないわよね…｣ ｢みんな、中に射精してた し…｣ ｢…隆司の子だったら…｣ ｢少しは気持ちが…｣ ｢…卑怯な考えだよね、私 …｣ ｢……｣ 頭の中で、何かが、ガンガン言ってる感じだった ……妊娠…… 姉さん…… アリサ ｢そう、思い込みた くて、隆司とエッチした ってのも、有るんだ…｣ ……そっかぁ… そうなんだ…… …だからかぁ…… アリサ ｢隆司、なんで、ア ンタが泣くのょ…｣ 隆司 ｢…｣ ホントだ……涙…出てらぁ…… アリサ ｢…隆司……｣ 俺、床に、座り込んでいた 身体に、力、入らなかった アリサ ｢…隆司とエッチし た事は後悔してないよ｣ ｢どうせ、しちゃってるん だし…｣ ｢正直…｣ ｢ちゃんと、女、教えたい って、思ったのも、ホン トなんだよ…｣ 隆司 ｢…｣ アリサ ｢意外だったけどね …｣ 隆司 ｢…意外？…｣ アリサ ｢うん…｣ ｢今までのエッチの中で｣ ｢一番、感じた…｣ ｢隆司とのセックスが｣ ｢背徳感かなぁ？…｣ ｢…わからない、けど…｣ ｢男の人とシテ、初めて逝 ったな…｣ 隆司 ｢…｣ アリサ ｢私は、もう、ふっ 切ったよ｣ ｢先は見えないけど…｣ ｢前に進むの…｣ ｢産むわけに…いかないし ね…｣ 隆司 ｢……｣ ぐちゃぐちゃだった 頭の中も… 心の中も… アリサ ｢隆司？…｣ 心配そうに、俺を見る、アリサ姉さん 隆司 ｢なんか、ぐちゃぐち ゃで…｣ ｢……｣ 言葉すら、出て来なかった… アリサ ｢……｣ アリサ ｢新しい自分を見付 けなきゃ…｣ ｢そう思えたのは、隆司の おかげよ｣ ｢隆司とエッチして、良か ったと思ってるの…｣ 隆司 ｢…俺は…｣ ｢……｣ アリサ ｢…少し、自分が見 えて来たしね｣ 明るく言う、姉さんだった …… 俺は…自分なんか見えてないよ… …… 前へ |次へ |
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