《MUMEI》
グリーン博士の作戦
「…クソ、気付かれたか」


いつまで経っても聞こえてこない音声


何も映さない画面


そして、先程聞こえた破壊音


グリーン博士は舌打ちを繰り返した。


「まぁいい。次がある」


グリーン博士は、自分に言い聞かせるように、次の作戦を声に出した。


「あの栄養剤は、私にしか調合できない。

あれが無くなれば、無力な連中は私に泣き付いてくるに違いない」


確かにエアーは、あの栄養剤を気に入っていた。


あれが無くなれば、再び表情が無くなり、喋らなくなる可能性は高かった。


そして、あの栄養剤がグリーン博士にしか作れないのも、紛れもない事実だった。


しかし、このグリーン博士の作戦は


ある男の知識の前に、失敗に終わる。


その男の名は





最近全くいいところがない


クーの同居人


家事の達人の、アルゴンだった。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫