《MUMEI》
エアーのお願い
「何だよ。クルクルの実も知らなかったネオン」


む、ムカつく!アルゴンのくせに!


「アルゴンが物知りなんだよ。僕も現地のガイドから教えてもらって食べただけだし」

「アルゴン、物知り」

「ハハハ、この位朝飯前だ!」


クーに誉めてもらい


今までなつかなかったエアーに、急に尊敬され


アルゴンは、有頂天になっていた。


「クー。エアー、クルクル食べたい」


クルクルって…


可愛いから、いいか


「うーん。あれは南国の森には年中あるらしいけど…」


行くの、大変だし


森の手前に汚染地帯あるんだよな


それは、普段出かける時の装備以上に、重装備をしないと通れない地域だった。


その上、森は広くて迷いやすく、専門のガイドを必要とした。


「食べたい」

「わかった。取りに行く」


丁度あの辺には、美容効果のある空気もあるし


「や」

「『や』?」


何が?


クーは首を傾げたが


「おい」

「…もしかして」


アルゴンとネオンは、嫌な予感がした。


そして、その予感は


「クーと一緒に行く。クーとクルクル、食べる」


エアーの言葉で確信に変わった。

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