《MUMEI》
忘れ物
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数日後の昼休み
「沙季」
「何?」
少なからず生徒がいる教室で
「別れてくれないか」
「えっ…」
俺は非情に、断ち切った
教室がシンとなって
やがて
沙季は涙を拭いながら教室から、出てった
ゴメンな?
お前の気持ちに応えられなくて
教室にざわめきが戻るのに、
そう時間はかからなかった
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怪我の影響もあり、
俺の今回のテスト結果は
警告ランプ点灯
課題を出されてしまった
今日中って…無理!
だけどやれるだけやっていこうと(エラいだろ?笑)
居残っていた
教室には俺…
…だけ
「…書きにく〜…」
ぼやきながら問題を解いていくも
「分かんねー…」
その繰り返しにうんざりしてきた頃
「そこは−5Xだろ」
「っ!」
思わぬ背後からの声に
俺は飛び上がって驚いた
後ろから俺のプリントを覗き込んでいたのは
「しゅ…秀一…」
「ふふっ…ビックリし過ぎ」
秀一はクスクス笑う
「お前…帰ったんじゃなかったか?」
今日は、全部活が休みだ
「帰る途中に忘れ物を」
秀一は手にしたペンケースを少し上げて見せた
「思い出しまして。」
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