《MUMEI》

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わたしは怒りがおさまらず、ふざけんなッ!!と、また声を荒げる。


「あんなヘンテコな格好のままデパートに連れていって、今度はこんなメルヘンチックな服着せて、嫌がらせのつもり!?」


まくし立てると、廉は、一度瞬いた。

それから、


「だから、嫌がらせじゃねーって。『特別待遇』だって、何回言えばわかんの?」


と、あっさり否定したのだ。



………はぁっ!?



わたしは目を剥いて、なんでよッ!!と叫ぶと、廉はニヤリと笑う。


「この俺に直々に連れ出されて、デパートで俺の金使って買い物して、しかもパーティーにまで参加出来て」


どうだ、うれしーだろ!と、のうのうとつづける。

わたしはア然とする。まったくもって、意味がわからない。


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