《MUMEI》

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心臓がやたら、なってる気がする









「何…課題出されたのか?」


秀一が俺の机の横にきて、

机に手をついた



「そ。そんでもって、サッパリ分からない」


俺は肩をすくめた

秀一は声に出して笑った


「ははっ、ダメじゃん。じゃあ…教えてやろうか?」

心の中で盛大なガッツポーズ



「マジ?サンキュ!じゃ…これ。」

「ああ、コレは…」







秀一は頭がいいんだろう。



分かりやすい



物凄く分かりやすい説明だった


「じゃあ終わるまで付き合うから、一緒帰ろーぜ」

「おう。サンキュ」

なんだ

今日は吉日か?






課題は無事完成(二つの原因による字の震えは見ないことにして)、



提出









職員室から教室に戻って


「ありがとな秀一。あ、お前ん家って何処?」

訊いた



「あっち」

「おぉ!俺ん家と同じ方向じゃん。俺はSが丘」


「へぇ!俺はN町」


「近いな」

俺は笑った


秀一は頷く

「そだな。」




「…じゃ、帰るか」








窓の外には何やら


イヤーな雲が…

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