《MUMEI》
そして、放課後8
「さて、真中君」

「ははははい」


皐月は今は黒崎先生にも怯えていた


まぁ、仕方ないよな


さっきの殺気はかなりすごかったし


免疫のある俺やダイヤのメンバーはすぐに平常心を取り戻したけど


相楽と成瀬先輩はまだ震えてるし


強がってるけど、鳳凰寺と榊原先輩の表情は固かった


「そんなに怯えないで下さい。君には朗報ですよ」

「ろ、朗報って、いい事、ですよね?」

「えぇ」


黒崎先生は安心させようと微笑んだけど


皐月はまだ怖がっていた


「…傷つきますねぇ」

「す、すみません!」

「まぁ、いいです。朗報というのは

君は、風紀補佐をしなくていいという事です」

「… え?」

「雫嬢からこちらに、別の生徒を風紀補佐にすると連絡がありました」

「ほ、本当、…に?」

「お互いの相手がいなくなるわけではありませんけどね」

「…っ、でも、嬉しい、です。手本にならなくて、いいから」


皐月…


皐月は泣きながら、黒崎先生に頭を下げた


一応、喜んでるし


「良かったな、皐月」


こう言っても、いいよな?


「うん!」

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