《MUMEI》

アンパンマンは、おぼつかない足取りで執務室の椅子に腰掛けると、デスクの上に置かれたコニャックの空ボトルを床に払い落とした!



――… ボスンッ!



だが、ボトルは割れることなく、フカフカの絨毯の上で鈍い音をたてて弾むだけだった。



A常務「畜生ぅ!!」



アンパンマンはそれが気に食わなかったのか、わざわざボトルを拾い上げると、再び大型テレビに投げつける!



―――…ガシャンッ!!


―――…ブツンッ!ザァァァーッ!



ボトルが画面に当たって砕け散ると、ダメージを受けて壊れたテレビは、奇妙な彩光を放ちながら砂嵐の風景を映し出した。

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