《MUMEI》
危ない誘惑
瑠璃花はアパートに帰宅した。警察官も人間だ。24時間働くことはできない。
彼女はシャワーを浴びてパジャマに着替えると、パソコンを開けた。
「ドエスアクマン無料動画」というキーワードで検索する。
「あった!」
クリックする。
「これは捜査資料のためよ。趣味で見るんじゃないからね」
瑠璃花は自分に言い聞かせると、動画を見た。
天使ミサトがベッドで寝ている。赤いパジャマを着ているようだ。
そこに怪しい影。ドエスアクマンの手下である悪魔の暴兵たちが、ミサトを取り囲んだ。
「起きろい」
「え?」
ミサトは目を開ける。数人の暴兵を見て、いきなり怒鳴った。
「下がれ雑魚ども!」
「ザコだと?」
「あたしがだれだか知ってての不法侵入か!」
「当たり前だ。天使ミサト。おまえを生け捕りにして生贄にすれば、俺たちは格が上がるんだ」
「おとなしく縄にかかれば痛い目には遭わさないぞ」
ミサトは呆れ顔で首を横に振った。
「何が格だ、くだらない。レベルが低過ぎる。10秒以内に消えなさい。さもなくばここで死んでもらうわよ」
「何だと?」
「刃向かうなら落として悪魔に変えてしまってもいいと、ドエスアクマン様に許しを得ているんだぞ」
ミサトは怒った。
「黙りなさい。おまえたち雑魚どもに、あたしが落とされるわけないでしょ!」
暴兵たちも赤い顔をして怒った。
「貴様、雑魚雑魚言いやがって。じゃあ俺たちに落とされたらテメーも雑魚だな」
「思い知らせてやる!」
暴兵が一斉に襲いかかった。ミサトは素早く交わす。ベッドから飛び降りる男にハイキック!
「ぎゃあ!」
「貴様ら雑魚どもは素手で十分!」と顔面に右ストレート!
「NO!」
暴兵たちは諦めずにタックル。ミサトをベッドに押し倒す。
「汚らわしい、まとわりつくな!」
もがくミサト。力勝負なら男が有利か。彼女の両手両足を押さえつけた。
「離せ!」
多勢に無勢。油断したか。無抵抗のミサトはパジャマを剥ぎ取られてしまった。
「貴様!」
不覚にも素っ裸にされてしまったミサトは赤面しながら動揺する。
瑠璃花も自分と重ね合わせてしまい、胸の鼓動が高鳴る。
ミサトは激しくもがいた。
「離せ!」
暴兵の一人が、ミサトの秘部にキスの嵐。
「やめろ汚らわしい!」
しかし目的は愛撫ではなかった。口に含んでいた種を、ミサトの秘密の花園に入れた。
「何をした!」ミサトが怖い顔で睨む。
「種を入れた」
「種?」
「この種はすぐ芽を出す」
「え?」膣内に違和感が…。
「そして芽が中で暴れ出す」
「あああ!」ミサトは慌てた。
「押さえてろ!」暴兵が笑いながら言う。
「あああ! あああん!」
ミサトは真っ赤な顔で仰け反った。
「あああん! あああん…やめろ、やめてくれ!」
「やめるわけないだろ」
「散々バカにしやがって」
「容赦はしないぞ、ククク。ほれどうする?」
中で暴れられたら、防ぎようがない。ミサトは経験したことのない気持ち良さに、のたうち回った。
(どうしよう…耐えられない)
瑠璃花はハラハラドキドキした。まさかこのまま雑魚どもに落とされてしまうのか?
すると、いきなり画面が真っ暗になり、文字が出た。
『この先試聴するには有料会員登録が必要です』
「はあ?」瑠璃花は怒った。
ガックリして体から力が抜けると、口を尖らせた。
「足下見んなよう。返ってストレス溜っちゃうよ」
捜査資料のために見たのではなかったのか?
瑠璃花はパソコンを閉じると、ドアを見た。すました顔で唇を結ぶと、おなかに手を当てる。
動画に刺激されて、また変な気持ちを起こしてしまった。
「……」
こういう作品は毒という美里の意見のほうが、もしかしたら正しいかもしれない…。
瑠璃花は他人事のようにぼんやりとそう思った。

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