《MUMEI》

ザワ…


「こりゃ赤高かな。」


ザワ…


「強いじゃん。
案外決勝は秀皇じゃなく赤高かもな。」


ザワ…


観客席の聖龍高校。


ザワ…


「ひ・ろ・せ。」


桜井が広瀬を呼ぶ。


ザワ…


「ん?」


ザワ…


「どっちにしてもウチの敵じゃね〜だろ?」


ザワ…


「たはは…ま〜な…」


ザワ…


「海南に負けるくらいだからな…
秀皇のレベルも大分下がったよ。」


ザワ…


桜井が言う。


ザワ…


「…そうじゃね〜だろ。」


反論する二ノ宮。


ザワ…


「あん?」


ザワ…


「海南が強くなったんだ。」


ザワ…


「…さっきのお粗末な試合を見た限りではとてもそうは言えね〜けどな。」


ザワ…


「…」


ザワ…













聖龍高校。


エース二ノ宮。


この時、


赤高、海南の両校のレベルの高さから最悪の自体を予想していたのは、


彼だけだった。













『赤高と海南には…
ゲームを支配する何かがある。』













昔自分が阿久津に向けて言った言葉。


それを今、


二ノ宮はふと思い出していた。













(歴史が変わることはね〜けどな…)

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