《MUMEI》
三人部屋
クー達三人が南国の空港に到着したのが昼過ぎで、ホテルにチェックインした頃には既に夕方になっていた。


それにしても、これは大丈夫なのか?


アルゴンは、三人が同じ部屋なのに驚き心配していたが


「エアー、疲れた?」

「んーん」

「本当に?」

「ん」

「この後、またコロナとフレアに会うからね」

「ん」


クーとエアーは相変わらずほのぼのとしたやり取りをしていた。


…クーッて、エアー好きなんだよな?

エアーにムラムラしねーのか?


アルゴンは、自分がクー位の年齢の時は好きな女性にはかなりムラムラしていたから、冷静なクーが不思議で仕方なかった。


「どうしたの? アルゴン」


珍しく、考え事してる


アルゴンが何を考えているか知らないクーは、不思議そうに質問した。


「あー、いや、その…なんだ」


…ムラムラしねーのかなんて訊けねーし


そ、そうだ!


「最近エアー、特に喋らねーから、心配でな」

「そっか」


確かに、最近一言しか言わないよなー


クーはあっさり納得した。


ヨッシャ!ナイス俺!


アルゴンは心の中でガッツポーズをしていた。

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