《MUMEI》

その名を耳にした途端、絶望に貧していたアンパンマンの顔色が、ほんの少しだけ生気を取り戻した。



その女性は、ジャムおじさんやアンパンマンとも由の深い人物だった。



おそらくニュース番組を見てジャムおじさんの死を知り、駆け付けてくれたのだろう――…



A常務「M菜(メロンパンナ)が…?」



鰹節マン「はい。只今、応接室にお通ししておりますが…


…いかがなさいますか…?」



今のアンパンマンにとって、その女性の存在は唯一の救いだったのかもしれない。



A常務「分かった。伺おう…。」



アンパンマンは二つ返事で頷くと、席を立った。



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