《MUMEI》
恋をしたらしい
-
申し訳ない気持ちでいっぱいだ
「なんか…ゴメンな」
「いいや、佑二は悪くない。…こんな良い奴だと思わなかったし」
「へ?」
…俺は秀一にまだ、
「何も、してやってねーじゃん」
「沙季から聴かされた話と」
秀一は笑った
「雰囲気で、さ」
「さ、サンキュー。」
「恋愛ってのは、不思議だよな」
「そうだな」
ああ、ダメだ
俺はどうやら、この笑顔に
恋してしまったらしい
雨は一向に止まない
…俺が止まない事を望んでいたから、
では無いだろうけど
止む気配は、まだ無かった
前へ
|次へ
作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ
携帯小説の
(C)無銘文庫