《MUMEI》
そして、放課後9
皐月が俺を見て笑った


やっぱり笑顔可愛いなー


つられて俺まで笑顔になった


「あの女も粋な事をするな」

「ちょっと見方変わるよね」

「ちなみに、かわりに高橋君を風紀補佐にと…」

「許さん!」

「やっぱりわがままお嬢様だね」

「…ありましたが、丁重にお断りしたところ、別の人間を補佐にすると言ってきました」

「「…よし」」


俺が皐月と笑い合っている間、会長・一ノ宮先輩・黒崎先生の三人は、こんな話をしていたらしい


何で『らしい』かというと


俺が実際聞いたのが、生徒会寮に着いてからだったからだ


会長は


「逃げられたら困るからな」


って言ったけど、別に逃げねーし


まぁ、一ノ宮先輩の


「風紀補佐でもいいとか言いそうだし」


って言葉には、それは、多分言うなって思ったけどさ


だって


「俺の仕事、俺じゃなきゃできないわけじゃないし」


雑用だし


って言ったら


何故か、皐月以外の全員から怒られた


その、皐月はというと


現在和彦とイチャイチャしてて、周りが全く見えて無かったりする


鳳凰寺や相楽が言うには、皐月が人前でイチャつくのは珍しいらしい

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