《MUMEI》 双子再会闇はかの者を飲み込み、マノンの影に戻った。 「―それで、ようやく全部そろったのか?」 マノンに声をかけたのは、マカだった。 「やあ、姉さん。良い月夜だね」 「全くだ。静かで良い所だな、ここは」 マカは両眼を赤くし、マノンに近付く。 「再会は決戦、というワケには?」 「いかないねぇ。まだ安定していないし、ボクにはやることがまだある」 マカの眼が険しく光る。 「いい加減、大人しくしてくれないか? こっちもいろいろと忙しいんだ」 「残念だけど、ムリだね」 マノンの影が、その姿を包み込む。 「再戦はもうちょっと後で、ね♪ 楽しみにしててよ、ボクのマカ」 闇に包まれ、消えていく姿を見つめながら、マカは拳を握り締めた。 「…ああ、楽しみにしているさ。私のマノン」 マカは満月を見上げた。 「決着をつける、その日を」 前へ |
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