《MUMEI》

―――… ガチャ …。



ほどなくして応接室のドアが開閉する音が響いた――…。



A常務「メロンパンナちゃん…。」



訪れた男はアンパンマンだった。



メロンパンナはソファーから腰をあげ、おずおずと頭を垂れる。



それは、親しき間柄でも礼を尽くそうとする、夜の女ならではの佇まいだった。



M菜「アンパンマン…。」



二人は名を呼び合った後、暫し沈黙に陥った。



A常務「――――……。」



M菜「――――……。」



アンパンマンとメロンパンナの視線が重なり合うも、二人は罰が悪そうに口籠らせることしかできなかった。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫