《MUMEI》
親友かよ
.
次の日
秀一の俺に接する態度は
…何も変わらなかった
「っはよぅ!佑二」
「…ああ、おはよ」
変化のなさに、俺は少し拍子抜けした。
まるで昨日のことなんか無かったみたいに。
…まあ、引かれて無いだけで嬉しいんだけど
で、毎日今まで通りに話しているうちに
秀一のことが段々分かってきて
少しずつ、《友達》としては近付けてる気がした
腕のギブスが取れた頃には、仲良しイケメン(自分で言っちまった笑)コンビとして
学校でも知られるようになった
ま、いわゆる《親友》だな
って親友かい…
…秀一は映画が好きらしい
だから俺はある日の昼休みに、秀一を映画に誘った
俺らは屋上(ホントは立ち入り禁止なとこ)で、飯を喰ってた
「秀一、土曜空いてるか?」
「土曜?…ん〜。」
秀一は携帯を開いた
「部活あるにはあるけど…なんで?」
…俺は変に緊張して、唾を飲んだ
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