《MUMEI》 応接室のローテーブルの上には、二人分のお茶が出されていた。 二人は、それに手をつけることもなく、静かな語らいの声だけを交してゆく――… M菜「カレーパンマンに食パンマン… …ジャムおじさんまで居なくなってしまったわね…。」 A常務「あぁ……そうだな……。 会社も、もう終わりだろう…。」 アンパンマンは、先ほど迄の荒れた心情が嘘のように落ち着きを取り戻し、観念した様子でメロンパンナと言葉を交していた。 二人きりの語らいは、時が過ぎ去るのを忘れさせる――… 二人は、店がまだ小さかった頃の思い出話に耽った。 いつしか二人の瞳は、正義のヒーロー&ヒロインだった頃の輝きを取り戻してゆく――…。 前へ |次へ |
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