《MUMEI》

メロンパンナの笑顔は、絶望の渕に立たされたアンパンマンの心傷を優しく包みこんでいった――…。



A常務「やはりキミは変わってないな…(笑)」



アンパンマンは、いつかクラブM菜のカウンターで感じた事を、目を細めて呟いた。



M菜「そうかしら…?


…私だって正義のヒロインを引退した身……


今じゃすっかり夜のネオンに染まる女よ…(笑)」



A常務「いや、キミは変わってないよ…。」



アンパンマンは、メロンパンナの謙遜を遮ると、テーブルに腕を伸ばし、冷めたお茶をすする。



―――… ズズズ … コクンッ …。


A常務「アァ〜…」



アンパンマンは茶を飲み終えた後、老けた親爺のような吐息を洩らした――…。

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