《MUMEI》

…騙される?ああ…
そうだな、俺はいつ
の間にか陛下にほだ
されていたらしい。


あの、冷徹で無慈悲
な暴君に祖国を壊滅
させられたと言うの
に……。


何度も肌を重ねたの
がいけなかったのか
それとも、気紛れに
見せたあの夜の優し
さが俺を惑わせたの
か…


『はっ、とんだ茶番
だな…』

ショウは吐き捨てる
様に呟く。


おやおや?ショウ様
と陛下の間に一体何
があったのでしょう
ね?

そんなショウの様子
を愉しげに見るユウ
リであった。



…一方その頃、夢視
は、出掛けたまま戻
らぬ白を待っていた


『夢視様、ユウリ先
生の研究所に行って
来ますね、先日の検
査に不備があったそ
うなので…遅くなる
ので、先にお休み下
さいね』

白が、そう告げて出
掛けたのは、数時間
前の事。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫