《MUMEI》

いまは真昼――…




幼子が見上げる空には、ぶ厚い曇が垂れこめている。




当然そこには星など輝いている筈もなく、冬の空から舞落ちる雪が、幼子の頬で溶けては消えてゆくだけだった。




だがカレーパンナには見えているのだろう――…




曇の上に、星となった父親が、いつまでも自分を見守っている姿が…。




そして、そんな幼子のいたいけな言葉は、アンパンマンの心を強く揺さぶった。




(ごめんよ……カレーパンナちゃん…。


…本当にごめん…。)




何度も心の中で唱えると、その目から大粒の涙が溢れ落ちた――…。

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