《MUMEI》
毎回ドキドキ
「はっえーな、クー!」


もう準備終わってるし!


時差ボケでぼんやりしていたアルゴンは、部屋の隅にいた準備万端なクーを見て飛び起きた。


「おはよう、アルゴン」

「よ」

「おはよう…って、俺最後かよ!?」


クーの後ろから現れたエアーに、アルゴンは更に目を丸くした。


エアーは寝る時に着ていたホテルが用意したガウンから、半袖Tシャツ・ショートパンツという


クーと同じ服装になっていた。


エアーが起きたのは、丁度クーが荷物チェックを全て終えた頃で


目覚めたエアーはすぐにクーの元に来た。


そして、クーに教わりながら、クーの後ろで着替えていたのだった。


…心臓に悪い


確かにクーの後ろは、アルゴンから死角になるし


エアーは、相変わらず人が吐いた息を吸い込む習慣があり


クーがいる時には、クーの近くにいるようになっていた。


クーは、それに頭は慣れつつあったが


毎回ドキドキはしていた。


ただし、アルゴンが思うようなムラムラは、クーには無かった。

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