《MUMEI》
癒しの時間4
「本当にうまそうに食べるな」

「だってうめーし!この肉とか超柔らけーし!ソースもうめーし!」


今まで食べた事無い味や食材ばかりで、興奮していた


「じゃあ、もうちょっと食べるか?」

「へ?」

「ほら」


そう言って、虎之介先輩はソースが絡んだ肉を一切れ、自分のフォークに刺し、


俺に、向けた


「いただきます!」


躊躇いなく、それを食べた


うん、うまい!


「先輩、結構大胆なんですね」

「何がだ?」

「『あーん』に…間接キス」

「!」


うまいなー …ん?


「虎之介先輩?どうしたんだ?」


何か固まってるぞ


「何でもない、何でもないから」


いや、そんな風に見えねーし


「鈴木先輩がそう言うなら、信じてやれよ」

「鳳凰寺、何か知ってるか?」

「いや」

「嘘だろ」

「それより、これも食べるか?」

「…」


うまそう、だけど


「食べなきゃ、捨て…」

「食う!」


バク!


慌てて鳳凰寺の腕を掴んで引き寄せ、スプーンに乗ってるカニのムースを食べた


こんなの滅多に食べれねーし!

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫