《MUMEI》

ピピーーー!!


一時中断のコールが鳴り響く。


先輩と榊原が激突し、
両者は倒れ込んだ。


「せ、先輩!!」


俺は慌てて先輩の元へ駆け寄る。


先輩はどうやら頭をぶつけたようで、
頭を抱えて片膝をついていた。


榊原も同様に頭をぶつけたようだ。


右手で頭を抑えて、
フラフラと立ち上がった。


「ってー!

なんつー石頭してんだよ!」


そう言って榊原は駆けよって来た安藤と共に、
笑顔を見交わした。


もしかして……。


今の行為はわざとなのか?

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