《MUMEI》

チョコ「……………。」



チョココローネは、汚い物でも見るような眼差しで、アンパンマンを睨みつけていた。



ジャム食品が犯した“罪”を、亡き夫に着せようとした事実は、報道によって既にチョココローネの知る処である。



彼女の氷のように冷たい視線の理由は、目の前に居る男が、その悪事の張本人だったからに他ならない。



そして、汚染食品を製造販売する会社で作られたであろう“アンパン”を、自分の娘に与えようとした行動は、チョココローネの怒りを爆発させたのだった。




A常務「……………。」



アンパンマンは、その憎しみの深さ強さに今更ながら愕然となった。



斎場の駐車場に居合わせる3人の心に、真冬の風雪よりも冷たい空気が流れてゆく――…。

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