《MUMEI》

俺の疑いの眼差しに気付いたのか、
榊原と安藤はこちらを向いた。


そして不適に笑う。


「もしかして…今のはわざとなんか?!」


心に思った、そのままの気持ちを吐き出した。


それを榊原は鼻で笑うと、
ずいっと顔を近付けて来る。


榊原の顔が目の前に現れた。


思わずたじろいでしまう俺を前にして、
榊原は言った。


「ゲームなんだからしょうがないだろ?」


その冷徹な声は、
俺の頭中でやけに響く。


純粋にサッカーのゲームなのか、
それともアイツらの中でのゲームなのか……。


頭の整理ができず、
身体が煮えたぎるように熱い。


ふと気がつけば、
掌から脂汗が出ていた。


榊原の顔は未だ微動だにせず、
俺の目の前だ。


口はしが僅かに上がるその時……。


再度、追い討ちを掛けられた。


「倉木を消す。」

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