《MUMEI》

餌の乏しい冬を生きる野良猫は、とても痩せていた。




アンパンマンは、その哀れな姿に今の自分を重ね合わせ、暫く見つめていると――…




野良猫「ニャ〜?」



野良猫は、チラリとアンパンマンの顔色を伺うように鳴いた。



まるで『これ食べてもいいの?』と、問いかけているように思えた。




捨てられたアンパンでも誰かの生きる糧となるなら、せめてもの心の救いになるのかもしれない。



A常務「いいよ。お食べ…。」



アンパンマンはニコリと笑い、憐れみの眼差しで野良猫に促した。





だが―――…。

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