《MUMEI》

レイノルド殿下は暇
を持て余し、城内を
散策していました。

普段は近付かない場
所まで足を延ばすと
歌声が聞こえてきま
す。


『…歌?』

殿下は、その歌に何
故か懐かしさを感じ
ました。

『誰が歌っているん
だろう?』

その歌声は、古い塔
の中から聞こえてき
ます。


レイノルド殿下は引
き寄せられる様に塔
の扉に近付き、声を
かけました。


『誰かいるんですか
?』

声をかけると…歌声
は止み、扉の向こう
に人の気配がしまし
た。


《あなたは誰?》

扉の中から声がしま
した、さっきの歌声
の主の様です。


『僕は、レイノルド
だよ』

殿下が、声の主にそ
う告げると…


《レイノルド?本当
に?》

驚いた様な声が聞こ
え、扉がガタガタと
叩かれました。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫