《MUMEI》

『僕を知っているの
?あなたは誰?』

レイノルド殿下は声
をかけます。


《ああ…やっと会え
た、嬉しいわ、レイ
ノルド!私はお前の
母さんよ》


『母様?嘘だ!僕の
母様は病で死んだは
ずだ。』


《いいえ、レイノル
ド。それこそが嘘で
す…私は生きていま
すよ、この歌、覚え
ているでしょう?
私の母国の子守唄、
あなたに歌っていた
のだから…》


確かに、その歌は聞
き覚えがありました


『…僕の母様?』


《さあ、レイノルド
私を此処から出して
ちょうだい?お願い
よ?》


レイノルド殿下は頭
が混乱していました

死んだと聞かされて
いた母親が、扉の向
こうにいるのですか
ら…。


…でも、何故閉じ込
められているのだろ
う?僕の母様なのに
?死んだ事にされて
いるのだろう?

次々に疑問が浮かび
ましたが…一目会い
たいという気持ちに
は勝てませんでした

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