《MUMEI》 . 予期せぬメンバーの発言と行動に、戸惑った廉は離れ行くわたしたちを追いかけようとしたが、 「【レン】見〜っけ!!」 「遅ーい!!何してたの〜!?」 「お誕生日、おめでとう!!」 あっという間にたくさんのゲストたちに囲まれ、身動きが取れなくなってしまった。 その隙にと言わんばかりに、【シュン】はわたしの手を引き、廉から遠ざかっていく。 「ちょっと!!【シュン】さん!」 あまりの強引さに呆れ、たまらず呼び止めたわたしに、【シュン】は振り向き、ニコッとほほ笑んだ。 「俺らは俺らで楽しもーよ」 ね?と首を傾げられた。 そのいたずらっ子のような瞳の輝きに、わたしは何も言えなくなってしまう。 「おいッ!【シュン】!!ふざけんな!!」 パーティー会場の喧騒の中、珍しく焦った廉の声が、わたしたちの背中に飛んで来たのが聞こえてきた。 ****** 前へ |次へ |
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