《MUMEI》
同じ遺伝子を持つ人物達
「それでね」


キセノンは、また違う書類を取り出した。


「DNAの鑑定結果?」


何でこんなもの…


そう思いながらも、ネオンは書類に目を通した。


「! こ、れ…」


そこに書かれていたエアー以外の名前を見て、ネオンは目を丸くした。


更に、エアーとある人物の結果は『ほぼ同一人物』とあった。


「この『ほぼ』っていうのは、多分エアーちゃんに植物遺伝子が入っているせいだと思うの」

「…この結果、確かなの?」


恐る恐る尋ねたネオンに、キセノンは頷き、言った。


「私は実際、見た事があるから、確かだと確信が持てるわ。

だってエアーちゃん

本当に、ソラリアさんにそっくりなんだもの。

それに、よく見ればオゾン君にも似てるし」


『ソラリア』


それは、O2カンパニー社長の最愛の妻であり


オゾンの実の母親の名前だった。


ソラリアは、公共の場にはほとんど出ず、ネオンが知っていたのは名前だけで


顔すら知らなかった。


だから、キセノンあんなに驚いてたのね


ネオンはキセノンが初めてエアーを見た時の事を思い出した。

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