《MUMEI》 数分後…低いうめき 声が聞こえ、起き上 がったのはレイノル ド殿下でした。 『母様…何故?』 床に横たわり、うめ き声をあげる王妃に 声をかけます 王妃の胸には短剣が 突き刺さっていまし た。 二人で縺れ合う内に 誤って王妃の胸に刺 さっていたのです。 致命傷ではありませ んが、結構深く刺さ った短剣は王妃を動 けなくしていました 王妃は、ただ譫言の 様にレイノルド殿下 に対して悪夢の様な 残酷な言葉を繰り返 すのです 《お前さえ生まれて 来なければ…》 《お前さえいなけれ ば…》 《お前さえ死ねば… 》 《あの人の元へ行け るのに…》 王妃の心は、首を絞 めた、あの日から壊 れていたのでした。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |