《MUMEI》
★残酷表現あり★注意
悲鳴をあげる招待客
や陛下に笑顔で告げ
る。


『皆さんに、僕の母
様を紹介します』


その言葉に陛下は驚
き目を見開いて、レ
イノルド殿下を見た

そうして、皆は塔の
中へと足を踏み入れ
た。


『キャアアァァ…』

皆は、悲鳴をあげ、
ある者は嘔吐し、あ
る者は気絶した。


皆が見たモノは……


手足を根元から切断
され、両目をくり貫
かれた、血塗れの王
妃の死体。

まるで、赤いダルマ
の様な……。


『…レイノルド、お
前…何故、こんな…
事を…』

陛下が、絞り出すよ
うに聞けば、レイノ
ルド殿下は笑顔で答
える。


『足を切ったのは、
僕から離れない為に
腕を切ったのは、僕
以外を抱き締めない
為に、目をくり貫い
たのは、僕以外を見
ない為に、だよ!』


『これで、母様は僕
だけの母様だよ。』

そう言って、クスクスと
笑い続ける。


そんな息子を陛下は
無言で見詰めた。

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