《MUMEI》
のんびり〜
俺というか周りが焦った話だす。


小学生の頃、俺は先輩や後輩と共に歩いて登校していました。その内一人の先輩とは二人きりの時もあったりなんかして。


あ、男です。


二人でおしゃべりしたり道端のモノで遊んだり虫捕まえたり………………とにかく自由にのんびりと。


蜘蛛の糸の先にトンボくっつけて「凧〜」ってやったのは未だに忘れらんない。つかどうやったのか分かんない。


あと毛虫にケムケムって名前付けた。先輩が。


「ケームーケムケムケムー♪」


とか歌ってたなぁ……………………先輩が。俺もだけど。


うん、若かった。


まあそんなこんなで俺たちは楽しかったんだけど、周りが心配しちゃってですね。


「あまりにのんびり過ぎる」


と。


そりゃあもうわざわざ俺たちの近くで車止めて

「今○○分だよ! 急がないと間に合わないよ!」


とか言ってくるくらい。しかしそんな心配をよそに俺たちはどこまでもマイペースを貫き通す。


のんびりゆっくり歩いてー…………















…………あら不思議。余裕で着いちゃった。


何だかんだで二、三十分は余裕がある俺たちなのでした。


そして何だかんだで卒業するまで心配され続けた俺たちなのでした。

前へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫