《MUMEI》

「だがお前のおかげでエサを喰えた。とりあえずは礼を言うべきだろうな」

「…別に。オレは代わりにシキのピアノを聴けたから、それで満足してるし」

そう。オレがずっと聞いていたのは、シキが演奏するピアノだった。

そしてオレとシキは―共謀者だった。

「しかし今回のヤツら、お前の友達とやらじゃなかったのか?」

「ああ…。別にいいよ。こんなヤツら」

オレは床に倒れている連中を、冷たい目線で見下ろした。

「昔、ここでオレにケガさせて、ピアノを弾けなくさせたの、コイツらだし」

「恨んでいたのか?」

「…まあね。代わりを見つけても、それで満足はしなかったから」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫