《MUMEI》

嗚呼……ジャムおじさん……





…もしも叶うなら……あの頃に戻って…





…オーガニック栽培で育てた安全で美味しい、北海道産の小麦とアズキで…





…もう一度……僕の顔を作ってほしかった…。





(心の声 おわり)





アンパンマンを乗せたパトカーは、サイレンを鳴らすこともなく静かに走りはじめる…。




パトカーが走り去った駐車場には、いつまでも雪が舞っていた――…。






      ― 完 ―

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